まち想々'96 Roma |
2005.3.20公開 |
Dei impressioni di citta' |
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ローマの地図を眺めると、町をふたつに分ける
ように川が南北に蛇行しているのが分かります。
その右側には、「スペン広場」、「コロッセオ」、「真実の口」などの観光地が詰まっています。
一方、川の左手の地域は、
トラステヴェレ地区と呼ばれています。トラステヴェレとは「テヴェレ川を越したところ」という意味です。そこはローマの下町、庶民が普段着で生活をする場です。
前年に市内観光を済ませていたので、今年はこの下町を攻めてみることにしました。
いつもどおり、午前中はバチカン美術館で絵画の鑑賞。たっぷりと自らの貧しい感性に栄養を与えた後、トラステヴェレ地区へと向かいました。

激しい交通の往来のある通りからほんの少し足を踏み入れただけで、
閑散とした空気が伝わってきます。
下町という言葉から連想される賑やかさは感じられません。
まさしく、庶民が暮らしているプライベートな空間という感じです。
窓辺につるされた洗濯物。
その奥から聞こえる子供達の嬌声。
そして、それに続く母親らしき女性のよく響く声。
本来は、余所者が容易に入り込んではいけない場所なのかもしれません。
きっとガイドブックを片手に歩いていた私たちはそこに住まう人たちにとってみると奇異に写ったことでしょう。

一方で、そんな静寂を漂わせている昼下がりの町は、とても味のある雰囲気を醸し出していました。
観光地にはない、日常という名の深い味わいが、このトラステヴェレの何気ないシーンの中に潜んでいます。
こうした人々の生活の匂いを感じながら、下町をゆっくりと歩いてみるのも、また違った旅の醍醐味があります。
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